偽りのシアワセ

2004年12月18日
声が、反響する。
部屋の中を、なのか。
頭の中を、なのか。



『お前が殺したんだ!』



違う、と叫びたい。
声が、出ない。
無罪だと、無罪だと、無罪だと。



『お前さえいなければ!』





俺が、いなければ     ?





* * * * *





これが『彼女』。
ごめんね、無口で。
人見知りするんだ。
挨拶くらいすればいいのにね。

「お前、それ・・・」

ん?ああ、洋服?
ちょっと少女趣味すぎるかな。
でも可愛いでしょ?
『彼女』にとても似合ってると思うんだけど。
変かな?

「そうじゃ、なくて・・・」

どうしたの?顔色悪いよ。
座って。
お茶でいいよね?
『彼女』はキャラメルティーが好きなんだ。
香りがいいんだって。

「それ、人形だよ・・・」

え?なぁに?





* * * * *





俺たちは幸せ。
ずっと一緒にいられるから。
もう声は聞こえない。
良かった。
誰も死んでない。





* * * * *





僕 ハ 無罪

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索